第一回(2008年) 『街のピアニスト・コンクール』 各賞の発表

各賞は次の通りです。 賞をとったみなさん、おめでとう!!
作品タイトル Q-Mex Plays キラキラ星
投稿者 Q-Mex神奈川県
曲名 キラキラ星
受賞者の声 Q-Mex

ピアノ演奏の上手な方が沢山いらっしゃる中で、私の作品が賞を頂いたことに、大変驚いています。
(ちょっと変わったのもあった方が面白いよね、ぐらいに思って投稿したので、なんか申し訳ないです。)
映像編集は素人で、キラキラ星を作った後はもうネタが無くて、凝った作品はあまり作ってなかったのですが、これを機会に、又、研究?してみようと思います。
どうもありがとうございました。

審査員からのコメント メロディ・トリオ ツッチー  青島みかん 井上ゆかり 瀬田  敦子 松尾シゲオキ
初めの方,よくピアノの黒い部分を見ていると,時間が立つに連れ,星が浮かんできていました。 後のほうでもピアノの画面が4つぐらいに別れていたりしたので良いと思いました♪  <メロディ・トリオ>


アレンジされていて、とてもきれいですね。素敵な音楽になって、聞き惚れてしまいました。 <メロディ・トリオ>


多彩なアレンジ、展開、映像ととても楽しませていただきました。 <ツッチー


キラキラ星は、演奏はオリジナリティがあり、映像も凝っていて、すばらしいと思います。
レベルが高いので、順位をつけるのに苦労しました。
街のピアニスト、ということで、ピアノソロを選び、弾き語りはちょっと低い評価にしましたが、弾き語りの方も、とてもよかったです。 <青島みかん>


とてもシンプルなメロデイーラインの楽曲が、おしゃれなリズムとハーモニーセンスで、素敵にアレンジされています。音楽・映像ともに楽しめるような、気品とオリジナリティーあふれる素晴らしい作品ですね。  < 井上ゆかり


才能とセンスの良さに感心しました。演奏も音楽的ですが、もう少し色彩感がほしいと思いました。 <瀬田  敦子


美しいコードのハーモニー、ダイナミックな演奏、そして、それらを包む素敵な映像演出に魅了されました。
後半のアップテンポなアレンジも高揚感があって好きです。聴き手を音の世界に誘う演出がバッチリ出来ている作品だと感じました。 <松尾シゲオキ


街のピアニスト準大賞 結果

作品タイトル ラヴェル作曲 水の戯れ
投稿者 牧瀬由紀子鹿児島県鹿児島市
曲名 水の戯れ
受賞者の声 牧瀬由紀子

このような賞を頂きまして、誠に有難うございます。演奏のコメントを頂けたことが大変嬉しい思い出です。他の方の演奏を拝見して感心したりと、有意義な数ヶ月を送れました。  主催者の方の、「遊び心、楽しむ心」を持ってピアノ演奏をという お言葉に同感です。楽しんで弾けるまでの練習は大変な時もあるかと思いますが、それを乗り越えられたら、楽しんで弾けるという事は余裕がありよく歌えるので演奏もきっと良くなり人に伝わるのだろうと思います。  日本初のインターネットピアノコンクールをこれからも楽しみにしています。有難うございました。

審査員からのコメント メロディ・トリオ ピアノフォルテ宮瀬  樫原伸彦
演奏の表現力が豊かで、水の風景が思い浮かぶようです。とっても上手ですね。<メロディ・トリオ>


ピアノって素晴らしいですね!演奏を聴きながらあらためて思いました。自分で演奏したいではなく、演奏を聴きたいと思う演奏です。芸術ですね。街のピアニストにはふさわしい演奏かと思います。  < ピアノフォルテ宮瀬


まさに水のシブキがキラキラと飛び散る絵が見えてくるような美しいアルペジオが素敵です。
テンポの揺れ方や音符の置き方など、アカデミックであり叙情的であり、、、ピアニストを目指している皆さんのお手本になる素晴らしい演奏です。  <樫原伸彦


特別賞 大人部門 結果

作品タイトル Moripy Piano Document2008
投稿者 もりぴー愛知県
曲名 英雄ポロネーズ、タランテラ、ラ・カンパネラ、などなど
受賞者の声 もりぴー

動画ピアノコンクール、始めは「なんか楽しそうな企画だなー、最近ちょうど、友人にピアノの演奏動画を撮ってもらったり、編集してもらったりしていることだし、応募するだけ応募してみようかな。。」そんな感じで、気楽に応募してみたんですけど、次から次へと、凄い上手な方や面白いパフォーマンスの方、かわいらしい演奏の方とか出てきて、「うーん、これは皆さん、レベルが高い!」とビックリしたり、楽しませて頂きました。
たくさんの人がピアノを頑張っている(楽しんでいる)んだなーと刺激も受けて、自分もさらに頑張ろう(楽しもう)と思いました。
特別賞を頂けて、大変光栄で、大変嬉しいです。
ピアノは趣味ですけど、今後も、のんびりマイペースに続けていきたいと思います。ありがとうございました!

審査員からのコメント メロディ・トリオ 青島みかん 井上ゆかり 松尾シゲオキ  樫原伸彦
レパートリーの多さにびっくりしました。しかもどの曲もすばらしいですね。最後まで、目が離せませんでした。  <メロディ・トリオ>


大人になってから、再開されたということですが、確かなテクニックと情感で楽しめました。 <青島みかん>


一曲一曲の演奏技術がとても高く、長い手指を存分に発揮した幅広い表現力に感動しました。演奏が素晴らしいだけに、編集で切れ切れになっているのが、逆にもったいような気もします。  <井上ゆかり


大人になってから再開されたとのことですが、素晴らしいテクニックにびっくりしました。
曲の世界にしっかり入ってらっしゃるお顔がとても印象的でした。
私もたまにクラシックを弾きますが、子供の時に弾いた曲でも、大人になってから弾くと、今までに感じなかった、曲の新しい世界観を感じることもありますね。  <松尾シゲオキ


自分もピアノデビューは遅い方でしたが、大人になって始められた方がこんなに巧みに弾けるようになるというのは、練習に割く時間も情熱も半端ではなかったと思います。難易度の高い選曲ながら、音の強弱や音?符のブレが無く安心感のある演奏に拍手です。  <樫原伸彦


特別賞 ジュニア部門 結果

作品タイトル バームクーヘン _湯山昭
投稿者 RIKA&YUKI神奈川県横浜市
曲名 バームクーヘン
受賞者の声 RIKA&YUKI

入賞できると思っていなかったのでとてもびっくりしました。
聴いてくださったみなさんありがとうございます。
この曲はおいしそうな題名なので弾きたくなりました。
これからももっといっぱい練習したいです。

審査員からのコメント ツッチー  青島みかん 井上ゆかり 瀬田  敦子 
とても歌ごころを感じさせる演奏です。テンポや間が絶妙です。 <ツッチー


どの演奏も良くて、評価をつけるのが難しいです。
バームクーヘンはかわいらしくて、街のピアニスト候補として1位をつけました。 <青島みかん>


小さな身体いっぱいに溢れ出すような表現力。この曲の輪郭と深みをとらえた音色に、早くも大人の音楽への片鱗を感じます。将来への希望を感じる素晴らしい演奏ですね。  <井上ゆかり


曲作り(表現力)が良くできていて感心しました。これからも、どんな難しい曲でも、自分がどう弾きたいか?という事を常に考えてピアノを弾いていって下さいね。  <瀬田 敦子


パフォーマンス賞 結果

作品タイトル ゆうだい&みの吉・ピアノ連弾伴奏
投稿者 ゆうだい大阪府大阪狭山市
曲名 だ~い好っきゃねん通天閣
受賞者の声 ゆうだい

「やったー! めっちゃ嬉しいです! これからもいろんな曲にチャレンジしたいと思います。
ピアノ、だ~い好っきゃねん!(^O^)/」

審査員からのコメント ツッチー  瀬田 敦子 樫原伸彦  ノブさん
こうゆう楽しみ方も有りですね!こてこての大阪を表現してくださってありがとう!
とっても楽しかったです。 <ツッチー


とにかくすごく楽しい!こんな親子(?)が羨ましいです。 <瀬田  敦子


演歌の歌伴!しかも連弾!衝撃的なパフォーマンスでした。アレンジのオブリをお子さんが日本の心を表現できていることにも驚きました。
お二人の歌伴、他の曲もたくさん聴いてみたくなりました!こーゆーんが、だ~い好っきゃねん! <樫原伸彦


こてこてでいいですね!いいんですか?男の子が大人の世界に入り込んで?(笑) 大阪ですね~。街のピアニストコンクールですから。 <ノブさん


クリエイティブ賞 結果

作品タイトル Lion
投稿者 Roger Walch京都府
曲名 Lion
受賞者の声 Roger Walch

Thank you so much for the unexptected prize! What a nice surprise!
全然期待していなかったので、大変びっくりしました。
日本初イターネット・ピアノコンクール、クリエイティブ賞の受賞、大変光栄です。
自分の音楽を気に入っていただけたこと、とても嬉しく思います。
これからもピアノ、そして作曲を頑張っていきます。
本当にどうもありがとうございました。
Roger Walch (ロジェー・ワルッヒ)
審査員からのコメント ピアノフォルテ宮瀬  瀬田 敦子 樫原伸彦
ピアノと尺八のコラボ、最高でした。洋と和の調和、人類の調和を音楽で感じさせてくれました。ピアノで表現できること、尺八で表現できること。お互いを理解しあえば調和できるんですね。
世界の平和をも感じられる心がやさしくなれる演奏でした。 <ピアノフォルテ宮瀬


個性的な2人の共演は大変素晴らしく、楽しく拝見しました。芸術的にも質の高い作品だと思います。さらなるご活躍を! <瀬田  敦子


ウエストコースト風のコード掴みに尺八が絡むというアンサンブルが新鮮です。日米文化の完全なるフュージョン、素晴らしいです。 <樫原伸彦


作曲賞 結果

作品タイトル 星降る夜には ~オリジナル(自作曲)~
投稿者 みつお山梨県甲斐市
曲名 星降る夜には
受賞者の声 みつお

このたびは作曲賞を頂き本当にありがとうございます。
ネットに音楽を配信し、一番うれしいことは、いろんな人たちと出会えることです。少しでも作曲した曲が、誰かの胸に響いたなら、こんな嬉しいことはありません。
本当にありがとうございます。

審査員からのコメント メロディ・トリオ Hiroron 青島みかん 
とてもドラマチックな曲で、物語が頭の中に浮かんでくるような曲で素晴らしいと思いました。 <メロディ・トリオ>


「星降る夜には」は、私自身も引き込まれ、一人のファンとして、何度も聴きなおしてしまいました。
これからも自由にのびのびと弾いていただけたらと思います。 <Hiroron


オリジナルでプロの方もいらっしゃるようで、どの曲もすてきでした。「星降る夜には」は広がりのある感じが良かったです。 <青島みかん>





コメント投稿者賞 結果

コメント投稿者
ハンドル名
ゆーみん さん
Yacchan さん
まき さん
むぎむぎ さん
ちい さん
※コメントの投稿下さいました皆様、ありがとうございました!

主催側からのコメント


主催側からのコメント スタッフ代表者


「お花屋さんの前で、グランドピアノの路上ライブ演奏をしたらどうだろう?」



最初は、こんな突拍子もない思いつきからスタートしたこの企画。


ほんとうにやろうとおもって、実際にお花屋さんの下見にも行ってきたんです。
お店の前で、右に左にウロチョロしながら中を覗き込み、動画撮影をしている不審な黒めがねの男。。。


でも、それから二転、三転。
気がつけば、ひじょうにクールな?この動画コンクールへと、変貌をとげていたのです。



さて、国内では初めてとなるこの企画。
どうなることやら…と、不安もうずまく中、


動画投稿者のみなさんを中心に、おもった以上の反響をいただき、

スタッフ一同、


「やってよかったね、よかった。」


と、喜びをかみしめつつ、また、ほっと胸をなでおろしているところです。




改めて感じたのは、ピアノを弾く大人たち、その数とそのエネルギー!
こんなにも多く、そして熱い大人ピアノ弾きがいた。


再発見でした。


きけば、2007年は、自殺者が33,000人もいたそうです。
いや~、あんたたち、この大人たちを見習って、少しはピアノ弾いてみたらどうだい!?
そしたら、ぜったい死のうなんてバカなことは、おもわないよ。

そんなことを考えてるヒマないよ。だって、一生かかっても弾ききれないほどの名曲がいっぱいあるし、自分で曲をつくりだしたら止まらないくらいおもしろいんだから!


と、自殺志願者に忠告してしまいたくなるほど、大人ピアニストたちからエネルギーと生命力を感じたのでした。




それから、ほんとうにピアノを楽しんで弾いている大人や子供たちの姿。
印象的でした。


そもそもこの企画は、まずはみんなで楽しもうということから始まったんです。
スタッフも参加者も視聴者もみんなで。


楽しむだと?
軽いノリでけしからん!


音楽をまじめにされている方からは、そんなお叱りを受けそうです。

でも、少し考えてみます。


楽しむ心、遊び心は、文化人類学的見地からいっても、
人間にしか持ち得ない本質的な特性です。


それは、人間が人間たるゆえん。


道具をつかって、5時間も6時間も遊び続けられるのは人間だけです、ほんと。
あたしなんて子供の頃は、積み木やブロック、粘土遊びなんかで、ご飯も食べるの忘れて何時間も遊びに没頭したもんです。


でも、動物には、そんなことできやしません。

人にはそれができたからこそ、ピアノ音楽もこうやって発展しました。


あの厳格な教会音楽をつくったバッハも、イタリア協奏曲ではあの明るく抜けるような陽気な音楽をつくっている。そんな彼が、楽しんでいなかったと断言できるでしょうか。

そこまで言い切るには、ちょっと無理があるなとおもいます。


武満徹が、現代音楽でみせた知性にたいして、合唱曲や映画音楽の主題歌でみせた歌心も、おそらくは同じことでしょう。


遊び心。楽しむ心。
じつは、とても奥深いものなのです。


動画を見ていると、参加者のみなさんのそういう楽しむ心がとてもよく伝わってきて、微笑ましかったのでした。




老若男女が、夢中になって弾く。楽しむ。
時を忘れ、自分が重ねた年も忘れ、仕事や勉強の忙しさもつかの間忘れ。


それぞれに幻想を抱き、あるいはそれぞれの理想に向かい、没頭して弾く。

そうやってピアノを弾くみなさんのエネルギー、個性と多様性は、宝です。


しかし、それとは対照的に、
今、音楽業界、ピアノ業界は元気がありません。


世界的にマーケットと演奏の場が縮小しているクラシック音楽業界。
ポピュラーも含め、特に2000年以降、売り上げが激減している音楽CD。
保守的になって冒険をしなくなった音楽業界。
それから、東京のような都市圏と地方で、ひらくいっぽうの音楽文化格差。
などなど。


つまり、
先進国では、ピアノを含む従来の音楽全般が衰退をみせているのです。


このまま衰退へ向かって進んでいくのか。
あるいは、また繁栄に向かってすすむことができるのか。


その見極めとなるヒントは、あるのでしょうか。


わたしは、あるとおもっています。



先日就任式を終えた、アメリカの新しい大統領であるオバマ氏。

今、未曾有の世界的経済危機・社会的混迷に立ち向かう彼は、こう言います。


「チェンジ!」


個性と創造性、多様性を認め合う中に、発展、チェンジがあるのだと。
利害集団がセクト化し、対立の溝を深めていくところに、未来はないと説きます。


動画の中でピアニストのみなさんがみせたのは、まさに個性と多様性の炸裂でした!


ピアニスト同士がそれらを大切にし、もっと切磋琢磨する。
そして、視聴者が、それら個性と多様性を認め(寛容)、伸ばしてあげる。


そんな関係と土壌づくりができれば、今身近にある音楽文化、市民音楽文化は、もっと豊かに、もっと楽しく創造的になるはず。


それらの集積が、将来の音楽業界に、


「チェンジ!」


を、本当に引き起こすかもしれない。

そう、予感させてくれました。



よし、それならこの動画ピアノコンクール、
来年もやるしかない。


続行だっ!





最後に、

視聴者のみなさん、動画投稿者のみなさん、それから審査員や関係者のみなさん。

みなさんのご協力がなければ、 この企画はできませんでした。

ありがとう。


たくさんのご協力とご好意に対し、感謝の意を表します。


スタッフ代表 新井