第二回 (2009年度) 『街のピアニスト・コンクール』 各賞の発表
各賞は次の通りです。 賞をとったみなさん、おめでとう!!


作品タイトル | Dance of the Aequorea ピアノ曲「光るクラゲの踊り」2 |
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投稿者 | kshimokawa(愛知県) |
曲名 | Dance of the Aequorea ピアノ曲「光るクラゲの踊り」 |
受賞者の声 | |
「街のピアニスト大賞」をいただき、とても光栄です。 審査員の方々からのコメントはとても嬉しかったです。 どうもありがとうございました。 私は“光るクラゲの踊り (Dance of the Aequorea)”を、バークリーの作曲クラスの課題として、2008年9月に作曲しました。暗い海の底でクラゲ達が光りながら、まるで舞っているように泳いでいる様子を頭にイメージできた後は、比較的短時間で作曲を終えたのを覚えています。作曲にあたっては、メロディーの大きな変化を抑えて、曲想の全体的なバランスに気をつけて、視覚的なイメージが自然に流れていくように気を使いました。 映像化は初めての経験で最も時間がかかりました。応募の締め切りが迫って、最後は無理に辻褄をあわせました。今見返すと細かなテクニカルエラーがあちこちに見られます。それでも、音楽だけの抽象的なイメージを映像で具象化するのは、とても楽しい作業でした。 |
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審査員からのコメント | 渡辺朋子 樫原伸彦 Q-Mex ツッチー 青島みかん |
◆透明でいてキラキラと輝くメロディを聴いたときに海に抱かれて漂う透明な生物の存在の不思議さや重なり合ってゆらめく姿を呆然と眺めている客観的な自分の姿やいろんなファンタジーが一気に湧いてきました。 その素晴らしい作曲の才能はもちろんですが、映像との組み合わせのセンスの良さ、また無理のない自然なピアノ奏法も文句なしです。素晴らしいと思いました! ◆オリジナル曲の完成度、演奏の安定感、映像作品としての充実度、ある趣の雰囲気を持った作品で、見終ったあともその余韻に浸ることができます。 素晴らしいですね! ◆今回はどの作品もハイレベルで、どこに基準をもうけるか悩みました。こんなの聴いた事ないという感じの作品に大賞を差し上げたいと思います。 ◆[光るクラゲの踊り]はコード感が私の好みだったのと、繊細なアルペジオが素敵でした。あと映像編集にも1票。これからも、もっと色々研究して、よりオリジナリティのある作品を作って下さい。 |
街のピアニスト準大賞 結果

作品タイトル | La Campanella / F.Liszt |
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投稿者 | okojo21(大阪府) |
曲名 | La Campanella |
受賞者の声 | |
審査員からのコメント | 渡辺朋子 樫原伸彦 Q-Mex ツッチー 青島みかん |
◆素晴らしい演奏です!! 楽器のポテンシャルを存分に引き出しているタッチの強さ。 技巧的な面は勿論の事、ダイナミックレンジの広い表現力が秀逸で楽曲の良さが何倍にも膨らんでいます。 教会のナチュラルリバーブはオーディエンスを包み込み 映画のワンシーンのような空間を演出しています。 とても素敵なピアノ動画です。 ◆協会というビジュアル的に優れた音楽環境、それから聴衆へ訴えかけるような雰囲気と眼差し、楽曲への集中力。それらすべてが演奏への意識の中で統一感をもち、しかも曲芸的作品にありがちな泥臭さはみえず、洗練さによってまとめられている秀逸な作品でした。かつて、ベートーベン弾きで有名なある巨匠は、このように言ったという。「今のクラシック音楽界では、完璧に間違いのない演奏が求められます。でも、これは残念なことです。 “正確さ”は考えなくてよいのです。 ただひたすら“音楽”を追い求めなさい。」あなたは、“音楽”を求めていると思う。 ◆[La Campanella / F.Liszt]は、ピアノの調整か録音のせいだと思いますが、高音のD#が少し強調されてしまったのが惜しい。 |
特別賞 大人部門 結果

作品タイトル | ドラクエⅢピアノ 最後の戦い~そして伝説へ |
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投稿者 | きょーちゃん(大阪府) |
曲名 | ドラゴンクエストⅢ |
受賞者の声 | |
入賞できるとは思っていませんでした。とてもうれしいです! この動画から、ピアノに興味を持つ人が増えてくださる事を願っています。 みなさま本当にありがとうございました。 |
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審査員からのコメント | |
◆聴かせるピアノですね。確かなテクニックに裏打ちされた、熱い演奏が素敵です。戦闘シーンが頭に浮かんで来て手に汗握る~。 ◆あたなのその意気込みは、地球の重力より3倍以上も重い。あなたのピアノの周りだけ、空気と重力が違って感じられる。 つまり、ゲーム音楽演奏へのあくなき追求と思い入れをすごく感じた、というわけです。 もし演奏中の姿を見たら、そのオーラのものすごい重力から、見ているほうは地中に数センチはめり込むでしょう。演奏中の姿が見れないのが、惜しまれる。 ピアノ・ゲーム音楽伝道師として、バイエル、チェルニーの教則本なんかクソくらえ~っておもってる若い世代のピアノ学習者に、ピアノ・ゲーム音楽の良さをもっと広めてほしい。そんな願いを込めて、あなたに一票! |
特別賞 ジュニア部門 結果

作品タイトル | 喜びの島 |
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投稿者 | nokkeusi(北海道) |
曲名 | 喜びの島 |
受賞者の声 | |
ありがとうございます!(^^)! 特別賞を受賞できるなんてビックリです。 これからも、ガンバッテ練習をしてピアノを弾き続けたいと思います。 |
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審査員からのコメント | |
◆中学生にもかかわらず、スケールの大きな演奏が素晴らしい。 ◆ ドビュッシーの世界をけんめい構築しようとしているその姿勢に、好感がもてた。 クラシック音楽とは、そのままでは単なる形式をもった記号の集合、過去の遺物にすぎず、いわば遺跡のような即物的なモノと同じだ。 そこに、生命と意思が加えられることで、初めてモノは生気を帯びた音楽となる。しかし、そうはいっても、生命とはいつも完璧にバランスのとれた状態にあるものではない。そうではなく、不安定でアンバランスなものなのだ。だからこそバランスをとろうとするのだが、むしろそこに生命らしさの本質があるといえよう。ピアニストが、自分が立ち向かうべき世界とはどんなものなのか、その場でけんめいになって探す。その意思の活動そのものが、その場でモノとしての音楽に生命を吹き込み、聴衆にはっきりと音楽の命を感じとらせる。プロといわれる多くのピアノ弾きも、意外とこの点についてわかっていないのだが、どうやらあなたには理解できているようだ。多感で不安定なまでのピュアさが、壮麗なモスク寺院や教会壁画をおもわせる完璧な固い構築物に挑んでいく。その危なっかしさを見るにつけ、その心境は、子どもが木登りをして今にも落ちそうになっているのを心配している親のようだ。しかし、そこで生じる、「揺れ」こそが、音楽の生命なのだ。あなたには、ピアニストとして、すでに音楽に生命を吹き込む資格をもっている。 |
パフォーマンス賞 結果

作品タイトル | ラジオ体操第1・第2(Jazz風) |
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投稿者 | hiroq35(福岡県) |
曲名 | ラジオ体操第1・第2 |
受賞者の声 | |
ありがとうございます!賞がもらえるなんてとってもうれしいです。本当に留学できるように練習がんばります! |
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審査員からのコメント | |
◆ラジオ体操は、あまりの才能にあぜんとしました。 これからも楽しくピアノを弾いてほしいです。 ◆衝撃度でいうと[ラジオ体操]が一番でした。 9歳にしてあのコード感。一体どーなってるの~? ◆とてもつもない才能を感じます。将来、おそらく留学することになるとおもいますが、鬼才ピアニストとして日本にもどってきてほしい。そのときは、ぜひいっしょにライブをやりましょう! |
クリエイティブ賞 結果

作品タイトル | 【MikuMikuDance】 初音さんにピアノを献上してみた 【オリジナル】 |
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投稿者 | いーえる(千葉県) |
曲名 | よくわからない何か |
受賞者の声 | |
素敵な賞を頂き大変光栄です! 「MikuMikuDance」はフリーソフトながら多彩な3D表現が可能なソフトです。 この動画のようなPV的作品から、コミカル、ストーリー物まで、創造の続く限り無限の表現を生み出す事が可能です。 ピアノについては「メタセコイア」というフリーの3Dモデリングツールで作成し、それMikuMikuDanceで読み込んで当動画を作成致しました。 詳しくはMikuMikuDance作者様のホームページ( http://www.geocities.jp/higuchuu4/ )やwiki( http://www6.atwiki.jp/vpvpwiki/ )をご参照下さいませ。 本来「歌う」シンセサイザーであるボーカロイド「初音ミク」ですが、このような形を含めYouTubeやニコニコ動画にて多数のクリエイター様が作成した数々の動画をご覧頂けます。 これを切っ掛けにボーカロイドを使用した楽曲や、そのムーヴメントの一角を担うオリジナル動画にご興味を持って頂ければ幸いです。 この度は誠に有難うございました! |
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審査員からのコメント | |
◆楽曲の事はちょっと置いといて、映像に一番気合の入っているのを選びました。【MikuMikuDance】って素人でも簡単にグランドピアノ作れちゃうんですか?憧れます。 |
おもしろ演奏賞 結果

作品タイトル | 私の上司 T次長の一日をピアノで表現してみた |
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投稿者 | sekiman1008(静岡県) |
曲名 | 私の上司 T次長の一日をピアノで表現してみた |
受賞者の声 | |
とても上手な演奏や面白い演奏がをする方が沢山いらっしゃる中、私のようなピアノ素人が受賞し、ただただ恐縮するとともに、大変光栄だと思っています。そして本当に拙い演奏ですが、多くの方に見ていただけることは嬉しい限りです。 これを機に色々な曲にチャレンジしていきたいと思います。 モデルになったT次長に多謝するとともに(本人にはまだ伝えていませんが)、いただいた賞金はT次長or私が異動する際の送別会の飲み会代金に充当したいと思います。 本当にありがとうございました。 |
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審査員からのコメント | |
◆一番笑えるのはこれかな~。それぞれのネタは既出かもしれないけど、構成力がずば抜けてるよね。 ◆ピアノ音楽に、音楽以外のストーリーを重ねたところが、高評価。その点では、ゲーム音楽も同じだけど、違う点は身近な生活の中のストーリーを組み込んだところ。この視点は新しいとおもうし、しかもすごくストーリーがおもしろい。 ユーモラスな次長の人物が、まるで その場にいるように浮かび上がってきます。 制作者の方には、ユーモアのセンスと企画の才を感じます。きっとお仕事でも、優秀な方だと想像します。 |
コメント投稿者賞 結果

コメント投稿者 ハンドル名 |
しんく24才 |
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みぃ | |
PIANO教室21 AKI | |
はせちゃん | |
Kazzkun | |
5名の方、おめでとうございます!アマゾンギフト券の当選です。 |
主催側からのコメント

主催側からのコメント | スタッフ代表者 新井 |
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「巣ごもり消費」 この言葉を、昨年あたりからよく耳にするようになりました。 外出せずに家の中での生活をたのしむことをいう、キーワードです。 2年ほど前からこの言葉が流行し、昨年2009年あたりには定着した感があります。 そういえば、自分のことをふりかえっても、この冬は、外食せずに家でよく鍋をやったなぁ。そして、昨年はよく通販を利用したなぁ~とおもう年でした。 鍋は、現在の活動場所が名古屋に近いせいもあって「味噌煮込みうどん」にはまってよく食べ、通販はアマゾンで本、楽天で日用品、ユニクロでインナーなぞを活用。 楽天ポイントは、去年から急激に増え、今や8,000ポイントにも達しました。 まぁ、モノを売りたい会社、特に外食産業など経済全体にとっては、ちょっと 目の敵にしたいやつかもしれません、われわれのような「巣ごもり消費」をする人たちは。 しかし、少しあまのじゃく的なところもあるわたしは、 「ええんじゃないの。巣ごもり消費、イケイケ、ドンドン!」 とおもってしまいます。 なぜって、「巣ごもる」人が増える分、ピアノ仲間も増えるわけで。(笑) ピアノ好きにとって、昨今の消費の動きは、まことに良き傾向だとおもえるのです。 「ピアノって、家で弾いてる分にはお金かからないし、いいよねぇ~。外に遊びにいくと、お金つかっちゃうし。一人で弾き語りもできちゃうから、わざわざカラオケいってお金つかわなくてもいいじゃん。楽譜も、メジャーなのは図書館で借りてコピれるし。巣ごもりの文化的たのしみ方としては、うん、1番かも。」 そんな声が、ここかしこで聞こえてきそう。 それはそうと、最近わたくし、あるピアノ調律師さんとお茶をしたときに、 「新井さんは、ほんとオタクだよねぇ~」 って、しみじみ言われてしまいました。 わたしはその場でちょっとムスッとしながら、「おいおい、 おれをすべてにおいてオタクみたいに言うなぃ!オタクなのは、ピアノだけにしてくれぃ!」と、反撃です。 ま、基本は凝り性なので、全体的に“オタク”感のあることは、否定いたしませんが・・・ そんなことで、「巣ごもって」ピアノを弾き、さらに工夫を凝らして動画撮影までしてしまう「ピアノ・オタク」スタイル。 ピアノ文化向上と芸術性、創造性を磨く上で、なかなかどうして、悪くないんじゃないのと感じております。 さて、今回もそんな「巣ごもりピアノ・オタクさん」たちが、たくさんこの動画コンクールにつめかけてくれました。(もちろん、オタクとは似ても似つかず、洗練され、さわやかな方々もたくさん参加いただきました!) 「巣ごもりブーム」の追い風にのってか、凝りに凝った作品が、たくさん応募されました。 それらは、多くの視聴者を楽しませたと同時に、一方で審査員たちをおおいに悩ませもしました。 わたしもじっくり視聴しましたが、いったいどうやったらそんな発想がでてくるの?といった想像を超える作品も多数あってびっくり。 そんな想像力あふれるみなさんには、わたしがいまさっきおもいついた新しい造語。その言葉を捧げたいとおもいます。 「巣ごもり力」 こう書いて、「すごもりヂカラ」と読みます。 「目ヂカラ」といえば、目元に力のあることをいいますが、それと似たようなものです。 今回ピアノ動画を応募くださったみなさんの「巣ごもり力」は、ほんとうにすごかった。 2年前の第1回のレベルを遥かに超え、パワーアップしていました。 わたしなんかも、それこそ過去に外界とのつながりをほとんど遮断し、2年間ピアノばかり弾いていた時期がありました。 そのとき、家族への挨拶は「風呂、飯」だけで、顎から口のあたりの筋肉の動きが悪くなり、まともにしゃべれなくる始末でした。 わたしも「巣ごもり力」はあるほうだとおもってましたが、でも、今回、動画投稿くださったピアノ弾きには、そんなわたしをはるかに凌駕しているとおもわれる方々が、かなりいらっしゃったように感じました。 う~ん、恐るべし、みなさんの「巣ごもり力」。 この流れでいくと、次回の動画ピアノコンクールでは、「巣ごもり大賞」を設けなくちゃいけないかもしれないなぁ。(笑) ともかく、「巣ごもり」ブームがつづく限り、この動画ピアノコンクールも安泰、安泰じゃぁ。 と、このままこの「巣ごもり消費ブーム」がつづくことを、経済人、政府要人のにらみをかわしながら、密かに願うのでありました。 H総理、経団連会長、経済担当大臣、大蔵次官、ごめんなさい。 ピアノ・オタク人口を増大させるために、この「巣ごもり」消費を促進させる政策は、重要です。どうか、わかってください。 この動画ピアノコンクールのスポンサーになってくださいなんて、そこまであつかましいことはいいません。 しかし、まちがっても、事業仕分けでピアノ業界の予算を削ったり、「巣ごもり消費」抑制政策などなさらぬように。 だって、この動画コンクールにエントリーした「巣ごもりピアノ弾き」さんたちは、すでに多くの消費者、視聴者に経済活力の元となる精神的な喜びを与えているのだから。 そして、ここから将来、自立した個性ある音楽家が数多く誕生し、文化的事業で日本経済発展を牽引する可能性を秘めているのだから。 最後に、今回も視聴者のみなさん、動画投稿者のみなさん、それから審査員や関係者のみなさん他、多くの方のご協力をいただきました。 ご協力とご好意に対し、感謝の意を表します。 次回も、なにとぞよろしくお願いいたします。 2010年2月28日
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